経済的支援制度では、暴力犯罪の被害者に対して、支援の提供が可能です。以下の費用の支払いにおいて支援を受けられます:
- カウンセリング
- 医療費
- 賃金の損失
- 回復の助けとなるその他のサポート
経済的支援制度のヘルプラインにお電話いただくと、以下のことが可能です:
- 経済的支援の申請に対するサポートを受ける
- 必要な書類や証拠に関するアドバイスを受ける
- 申請結果に関して話し合いを行う
通訳が必要な場合は、誰かに代わりにヘルプラインに電話してもらうか、通訳が必要であることを伝えてください。
ヘルプラインの電話番号は1800 161 136です。
受付時間は、月曜から金曜(祝日を除く)の午前8:30から午後5:30までです。
対象者
この制度には、ビクトリア州で暴力犯罪により危害を受けた方が申請できます。これには、身体的または精神的な危害、あるいはトラウマが含まれます。
被害にあったことは(特別な事情がある場合を除いて)警察に必ず届け出る必要があります。加害者が起訴されたり、有罪判決を受けている必要はありません。
何が起きたかによって、一次被害者、二次被害者、家族等のいずれかに区分されます。
以下の場合に、一次被害者とみなされます:
- あなたに対して犯罪が行われた
- あなたが子供であり、犯罪を目撃したり、聞いたり、犯罪にさらされた
- 別の被害者の救護、暴力犯罪の抑止、犯人の逮捕を試みて、危害をうけた
以下の場合に、二次被害者とみなされます:
- 犯罪を目撃した
- 犯罪の被害を受けた子供の親として危害をうけた
以下の場合に、家族等とみなされます:
- 暴力犯罪により死亡した被害者の近親者である
- 暴力犯罪により死亡した被害者の扶養家族である
- 暴力犯罪により死亡した被害者と内縁関係にあった
経済的支援が受けられる犯罪の例
- 殺人
- 暴行
- 性的暴行
- 殺害の脅迫
- 強盗
- 向こう見ずな行為による危害
- 過失運転
- 性犯罪
- 画像による性犯罪
- ストーキング
- 拉致や誘拐
- 家宅侵入
このリストに記載されていない犯罪も経済的支援を受けられる可能性があります。
この制度は以下の犯罪に対して支援を行っていません:
- 器物損壊
- 暴力が起きた場合を除く、インターベンションオーダー(接近禁止命令)に対する違反
支援の内容
それぞれの状況によって異なります。支払額および支払いの対象となる事柄は以下により変わります:
- 一次被害者、二次被害者、家族等のいずれであるか
- 被害を受けた犯罪の内容
- 危害の内容
一次被害者は、最大で$60,000(物価に基づき毎年上がる可能性あり)および特別給付金の支払いを受けることができます。
被害を受けたことに対する最大$25,000の特別給付金の支払いを受けられる可能性があります。この給付金は、暴力犯罪の種類と受けた危害により変わります。
二次被害者と家族等は、最大で$50,000(物価に基づき毎年上がる可能性あり)の支払いを受けることができます。
対象となる費用
すべての被害者は以下に対する経済的支援を申請できます:
- 登録心理学者、登録カウンセラー、認定精神保健ソーシャルワーカーによるカウンセリング
- 妥当な額の医療費
- 例外的な状況において、回復の助けとなるその他の費用
一次被害者は以下に対する経済的支援も申請できます:
- 賃金の損失(暴力犯罪の発生から最長2年間、最大$20,000)
- 被害時に身に着けていた衣服の損害および損失(時計や宝飾品類は除く)
- 即時の安全を確保するための安全用品(セキュリティアラーム、防犯カメラ、携帯電話、引越費用など)
二次被害者は以下に対する経済的支援も申請できます:
- 例外的な状況において、賃金の損失
家族等は以下に対する経済的支援も申請できます:
- 被害者が死亡してから2年以内に、被害者から受け取るはずであったお金
- 被害者の死亡により生じたその他の費用
この支援制度による支払いの一部は、申請の審査中であっても、直ちに支払いが行われることがあります。
これは支払総額の一部とみなされ、以下が上限となります:
- $5,000までの医療費および安全対策費
- $19,627までの葬儀費用
- 5回までのカウンセリング
葬儀費用
暴力犯罪により死亡した被害者の葬儀費用を支払った方は誰でも、葬儀費用に対する経済的支援を申請することができます。
葬儀費用は、一次被害者、二次被害者、家族等が支援を受けられる上限額とは別に支給されます。
申請方法
申請はオンラインで行えます。
申請においてサポートが必要な場合は、弁護士、ケースワーカー、その他の信頼できる人物に依頼できます。その際は、あなたの正式な代理人として行動できるように、フォームに記入する必要があります。
また、申請には期限があります。
大人は以下の期限以内に申請する必要があります:
- 性的暴力または家庭内暴力が起きてから10年以内
- その他の暴力犯罪が起きてから3年以内
家庭内暴力または児童虐待に関する暴力犯罪の被害者である子供に対しては、期限はありません。その他の犯罪においては、子供が18歳になってから3年以内に申請する必要があります。
状況によっては、期限以降の申請を受け付けることがあります。
審査結果が出た後
申請の審査後、書面で審査結果が送付されます。
結果に満足しない場合は、内部レビューを申請できます。これは、結果が出てから28日以内に行う必要があります。
申請の結果が出た後、経済的支援の方法を変えたい場合があるかもしれません。これはバリエーションと呼ばれます。その理由として、あなたの状況が変わったり、別の方法で支援を受けたい場合などが挙げられます。
この制度を利用して経済的支援を受ける犯罪被害者は、ビクトリア州が犯罪の影響を認め、州として哀悼の意を表明する認識書を受け取ることも可能です。
犯罪被害者ヘルプライン
このヘルプラインは無償で、午前8時〜午後11時、週7日受け付けています。電話では以下のことが可能です:
- 犯罪の通報に関するアドバイスを受ける
- 支援を受けられる他のサービスを見つける
- 裁判手続きに関する情報を得る
通訳が必要な場合は、誰かに代わりに犯罪被害者ヘルプラインに電話してもらうか、通訳が必要であることを伝えてください。
電話番号:1800 819 817
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